エストニア Estonia に生きる

エストニアの生活についてを子育てから食生活など現地情報を発信します

告解の火曜日

日本ではあまり馴染みがない告解の火曜日。

キリスト教の記念日です。

英国ではパンケーキデーらしい。

告解の火曜日は毎年2月の2週目の火曜日になります。キリスト教徒が復活祭まえの断食に入るまえの最終日にあたるので、最後の贅沢とでも言うような感じでパンケーキなどを食するのが昔からの慣わしだそう。

 

それでエストニアはこの日は

Vastlapäev ヴァストラパエヴと呼ばれ

グリーンピースのスープと

Vastlakukkel ヴァストラクッケルを食べるのが伝統です。

Vastlakukkelはスウェーデンから伝来したものでざっくり言うとパンに生クリームを挟めたお菓子です。一見シュークリームかな?と思うけど全然違う。


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お店によっても全然違う味で単純に生クリームだけの物から、ジャムが中に入っていたり、生クリームじゃなくてミックスされたクリームだったりといろいろです。

 

そしてこの日の一大イベントがソリ滑り。

昔は亜麻仁油で知られる亜麻(リネン)の栽培をしていたエストニア。ソリ滑りをして長く遠くまで滑れたら今年は亜麻が長く沢山成長して豊作になる!という願掛けでソリ滑りが始まったとか。

そしてソリ滑りをしてVastlakukkelを食べるのが定番になりました。


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この日は必ずソリ滑りがあります!と連絡が来て学校でも幼稚園でもイベントが用意され、みんなソリ持参で登校します(笑)

今年はマイナス3℃だけど吹雪の日で寒かった。

迎えに行ったらみーんな元気にソリ滑りしててエストニアの子供たちは本当元気だな〜と関心させられました。


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家ではデパートで買ってきたヴァストラクッケルを食べました。甘すぎず美味しい!

そしてクリームを鼻につけながら食べるっていう。

 

バレンタインデーの時もだけど、エストニアは宗教色が薄い国。なので単純にソリ滑りの日っていう感じです。

 

そもそもなぜキリスト教では断食をするのか?

教徒であれば神様のためキリストのためという感じですが。

本当のところ、冬は農作物が採れないので蓄えていた食料が春を前に底をつきはじめる頃。その昔、宗教と国が大きく結びついていたころは、税金も年貢のように農作物を国へ納めることで成り立っていました。

年貢は国のため国民のために保管しておくと言う名目で、農民たちは農作物のほとんどを取り上げられてしまいます。

長い冬の間はそんな国民たちの蓄えを国のトップやお金もちたちが食べつくして贅沢する。そうするといよいよ春目前で食料が底をつきそうになる。そこで国民たちは「なぜ自分たちの食料はないのか?」と疑問になる。

そうなると国のトップたちは考えます。自分たちが食べてしまったと言えないし、春までの食料を自分たちのためにとっておかなくてはいけないと。

そこで宗教を縦に神のため、祈りながら断食をして40日間過ごしましょう!とうちだす。神さま絶対と思っていた教徒である国民たちは言うことを聞いて断食する。

そういった統治の関係が含んでいるイベントだとか。

 

これが本当かどうかは大昔のことなので知る由もないですが。

今のコロナ問題でもそうですが、本当のところは意外なところに理由があったりするんですよね〜

 

そんなわけで長くなりましたが、

エストニアのヴァストラパエヴをお伝えしました。